【労災保険法】特定フリーランス事業の特別加入団体の要件|全国単位・都道府県ごとの事務所

労働者災害補償保険法

2024年11月1日から、企業等から業務委託を受けて働く一定のフリーランスが、労災保険の特別加入の対象となりました。

今回は、特定フリーランス事業に係る特別加入団体の承認要件について確認します。

社労士試験では、「市町村」「都道府県」「全国」といった区域の違いを入れ替えて出題されることがあるため、正確に整理しておきましょう。

この記事で分かること

  • 特定フリーランス事業とは何か
  • 特別加入団体の運営単位
  • 加入希望者が訪問可能な事務所の設置単位
  • 「全国」と「都道府県」を間違えないための覚え方

問題

労働者災害補償保険法施行規則第46条の17第12号にいう特定フリーランス事業に係る特別加入団体に関して、特別加入団体として承認を受けるためには、市町村ごとに加入希望者が訪問可能な事務所を設け、都道府県を単位として団体を運営する必要がある。

答え

誤り

本問では、

  • 「市町村ごと」
  • 「都道府県を単位」

の2か所が誤っています。

正しくは、

都道府県ごとに加入希望者が訪問可能な事務所を設け、全国を単位として特別加入業務を実施する

と整理します。

ポイント

この問題は、次の組み合わせを覚えておくことが重要です。

内容正しい単位
特別加入業務の実施全国
加入希望者が訪問可能な事務所都道府県ごと

つまり、

全国で運営 + 都道府県ごとに事務所

です。

「市町村」と「都道府県」、「都道府県」と「全国」を入れ替えないようにしましょう。

特定フリーランス事業とは?

特定フリーランス事業とは、企業等から業務委託を受けて働くフリーランスについて、労災保険の特別加入を認める制度です。

2024年11月1日から、これまで一部の業種・職種に限られていたフリーランスについても、一定の要件を満たせば特別加入できるようになりました。

特別加入を希望する場合は、都道府県労働局長の承認を受けた特別加入団体に申し込み、加入手続きはその団体が行います。

特別加入団体の要件

特定フリーランス事業に係る特別加入団体には、通常の特別加入団体に加えて、特定フリーランス事業に対応するための要件が設けられています。

そのうち、本問で問われているのが区域・事務所に関する要件です。

① 全国を単位として特別加入業務を実施する

特定フリーランス事業に係る特別加入団体は、

全国を単位として特別加入業務を実施する

ことが要件となります。

したがって、

都道府県を単位として運営する

という本問の記述は誤りです。

② 都道府県ごとに訪問可能な事務所を設ける

一方、加入を希望する者が訪問可能な事務所については、

都道府県ごと

に設けることとされています。

したがって、

市町村ごとに事務所を設ける

という本問の記述も誤りです。

「全国」と「都道府県」をセットで覚える

この問題は、単独で覚えるよりも、2つをセットにすると簡単です。

特定フリーランス事業の特別加入団体

運営 → 全国

事務所 → 都道府県ごと

つまり、

全国で運営して、都道府県ごとに訪問可能な事務所を設ける

と覚えましょう。

「市町村」という言葉が出てきたら、まず疑う。

「都道府県を単位として運営」という記述も、本問では誤り。

この2点が判断できれば、問題を解くことができます。

その他の承認要件

特定フリーランス事業に係る特別加入団体には、区域・事務所以外にも要件があります。

厚生労働省の通達では、例えば、

  • フリーランス全般の支援のための活動実績を有すること
  • 全国を単位として特別加入業務を実施すること
  • 加入者等に対して加入・脱退・労災給付請求等の支援を行うこと
  • 加入者に災害防止のための教育を行い、その結果を厚生労働省に報告すること

などが示されています。

ただし、本問で問われているのはこのうち**「全国」と「都道府県ごとの事務所」**という部分です。

試験対策では、まずここを確実に押さえておきましょう。

試験で注意したいひっかけ

本問のように、正しい要件の一部を入れ替えて出題される可能性があります。

例えば、

市町村ごとに事務所を設ける

→ 誤り

都道府県ごとに事務所を設ける

→ 正しい

また、

都道府県を単位として運営する

→ 誤り

全国を単位として運営する

→ 正しい

という整理です。

この問題から覚えておきたいこと

この問題は、次の1行をそのまま覚えてしまうのがおすすめです。

「全国で運営、都道府県ごとに事務所」

これだけ覚えておけば、

  • 市町村
  • 都道府県
  • 全国

の3つが出てきても判断しやすくなります。

まとめ

特定フリーランス事業に係る特別加入団体については、

全国を単位として特別加入業務を実施する

ことが要件となっています。

また、加入を希望する者が訪問可能な事務所は、

都道府県ごと

に設けることとされています。

したがって、本問の

市町村ごとに事務所を設け、都道府県を単位として団体を運営する

という記述は誤りです。

暗記ポイント

全国で運営

都道府県ごとに事務所

この組み合わせを押さえておきましょう。

参考・根拠

  • 厚生労働省「令和6年4月26日 基発0426第2号」
  • 厚生労働省「令和6年11月1日から『フリーランス』が労災保険の『特別加入』の対象となりました」
  • 厚生労働省「第4回労災保険制度の在り方に関する研究会」